「こうして見ていくと、彼らの悩みや苦しみ、あるいは思い込みは、いずれも
人と人との関係に端を発していることがわかります。
依存症の根っこには、否定される関係、支配される関係、本当のことを言えない関係
の3つのタイプがあると考えています。
何をやってもダメ出しをされる否定される関係は僕たちの心を傷つけます。
否定されるだけではなく、さらに同意を迫られたならば、それは支配される関係
と言えるでしょう。
例えば、子供を殴る親がいたとします。殴ったあと、穏やかにあなたのためを思ってやったのよと言われれば、子供は反論できなくなってしまいます。
また、親からの過剰な期待が、支配される関係を生むこともあります。
親にしてみれば教育熱心のつもりでやっていることが、子どもにとって脅迫であるケースは珍しくありません。
否定される関係や支配される関係は、人を嘘つきにします。
否定されるくらいなら否定する方がマシだと、自分から人とのつながりを
断ってしまうかもしれません。
支配される関係のもとで感情を押し殺し続ければ、
それを心の奥に閉じ込め、自分自身に嘘をつくことになります。
結果、本当のことを言えない関係が生まれます。」
「一人でどうにかできないときは、人に頼ればいいのです。
知っていそうな人に聞いたり、知る方法を思いつきそうな人に尋ねたり、
一緒に考えてくれそうな人に相談したり。異なる情報がいくつも出てきて
迷ったら、さらに相談すればいい。そうやって人は人にいっぱい頼った上で
解決策を導き出せることが、本当の自立だと思います。」
「依存の反対は、死rふではなく繋がりだと主張しています。
また、自立とは依存先を増やすことである〜
ー中略ー
誰にも頼らず生きていける人などいません。頼れる人をどんどん増やして
その助けを借りながら生きていくことが自立です。たくさんの人に依存することこそ、
依存症にならないための、また依存症から立ち直るための最善の策なのです。」
松本俊彦 「世界一優しい依存症入門」 20221.8 河出書房新社
